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上の写真はブレーキシリンダーだ。 昨年末、JAFのソーラーカーレース関係者とWSR関係者が情報交換を行った。 WSR関係者っていうのは、山本とTANTONYこと谷さんだ。 Regで規定されているブレーキの2系統の装備を楽にする為に、マスターシリンダーの手頃なものを紹介しよう・・・という話になったのだ。 通常のモータースポーツでは当たり前の装備でも、手作りマシーンがほとんどのソーラーカーレースでは、2系統のブレーキシリンダーは探そうと思うと結構大変だったりするのだ・・・。 一つのペダルで2系統が作動するので安全水準が高まるのだ・・・ この部品はJAFの委員の方からWSRの製作講習会の為に参考部品として提供していただいたものだが、 吾輩もこれに近いものを探す事にしよう。(きっと解体屋かな・・・笑) 今回の設計では、フットブレーキ仕様になる予定だ・・・ ファン to ドライブ・・・なんて事をテーマにしているので、できるだけ通常のスポーツカーやレーシングカートに近いドライビング感覚を求める事にしているのだ。 ・・・で、ステアリングも丸い小径ステアリングを探した。 レーシングカートの世界では直系25cm程度のものが手に入る・・・が、じつはソーラーカーの世界では25cmのステアリングを収めるボディというのはとても難しい事なのである。 高性能を追求するマシンは当然前面投影面積をギリギリまで小さく設計する。・・・早い話が薄くて小さなボディを作るのが常識なのだ。 したがって丸いステアリングとフットペダルのブレーキ・・・という組み合わせは上位チームではあまり見かけない設計なのである。 ちなみに現ジョナサンはバーハンドルタイプで、ブレーキは左手のレバーを握るタイプだ。(二輪のクラッチレバーを改造) これに加えて更に検討しているものがある。 それはチェーンをコックドベルトに変更しようという試みだ。 伝達効率や耐久性だけを追求するならば現段階ではチェーンに軍配が上がるだろう。 もちろん今では上位チームの主流になったインホイルモーターのダイレクトドライブが現段階ではもっとも高性能である事は承知しているが、Binboo Jonasun としては今あるモーターをどうやって使うかが腕の見せ所だ。 吾輩がこれまで使ってきたチェーンは20000キロ以上の走行で一度もトラブった事のない信頼出来るシステムだった。 しかし、こんどのマシンは高効率だけでなく、快適で楽しくなくっちゃ・・・・ 某専属ドライバーからは灰皿装備のリクエストまで届いている・・・笑 アルミパイプのフレームに剛性の高いサスペンション、これに高回転のモーターとチェーン・・・ そうなのだ、チェーンが発する騒音は今時の快適な車に乗り馴れている軟弱なドライバーの疲労を倍増する。 腹に響くような骨太のエクゾーストノートなら大歓迎なのだが、かん高い金属音と振動はけっしてフアン to ドライブではないのである。 チェーンとスプロケットはすでに様々なギア比に対応出来るだけのギア数が揃っているので、取りあえずはチェーンを準備してあるが、予算とフレーム改修を引き受けてくれている東章産業の忙しさ次第だ・・・笑 左の写真は数年前に入手してあった三ツ星ベルトの設計マニュアルとEPSONモーターの使用マニュアルである。 ギア比と軸間距離、それにモーターのトルクが決まればベストな組み合わせを選べるようになっている。 EPSONのモーターは定格2500rpm 連続運転は3000rpm以下という指示になっている。 参考までにシベリアでは丘をこえる為に3000rpmで60km/hという低速設定で走り切ったが、丘を下る時は目一杯の回生制動を使って速度をキープした。老体のモーターにはオーバーレブが一番恐いのだ。 静かで、オイルの飛散のないコックドベルトは吾輩が密かに期待している伝達システムなのである。伝達効率の低下が許容範囲である事を期待して・・・ |
つづく 目次ページへ戻る